正社員が少ない旅行業界
旅行会社は全従業員のうち正社員以外の割合が比較的多い傾向にあります。
契約社員、派遣社員、パートなどをうまく使いわけながら業務を振り分けています。
正社員が少ないことの理由に、やはり人件費のコストがカットできるメリットが挙げられます。
もともと他の業界と比べると儲けや利益率が少ないため、会社としてもっとも負担の大きい人件費はカットしておきたいというのが本音と言えます。
今回はそんなそれぞれの雇用形態の仕事内容や給与についてご案内していきます。
正社員と契約社員の違い
正社員は他の業界と同様に、責任のある仕事を任される傾向にあります。
例えばクレームやトラブルなどが発生した場合は、最終的に対応する立場にある人になります。
安定感がある反面、やはりハードな部分が多いことも現実といえます。
また旅行会社の中で特に多い割合を占めているのが、契約社員です。
ボーナスは一般的には支給されないか、もしくは一時金のようなかたちでお小遣い程度支給されることもあるようです。
会社によっては正社員には残業代は支払わないが、契約社員には残業代が出るとしていることもあります。
ただし年収で考えればボーナスがある正社員の方が高くなりますが、基本給はさほど変わらないことも多いので、その会社によって待遇の良し悪しは大きく分かれます。
契約社員が多い理由
なぜ契約社員が多いのかといえば、契約社員の中には特定のエリアに知識が豊富で、会社にとって、新しいプロジェクトに参入する際には、重宝できる人材になります。
また繁忙期だけ人材を確保したいと思っている場合、例えば、数か月間、半年だけというように特定の期間のみ採用したい会社側にとっても、都合のよいメリットがあります。
また育児と仕事を両立させたいと考えている人にとっても、正社員と比べると残業が少ない分、働きやすい環境を確保することができます。
また大手旅行会社では、中途採用の場合まずは契約社員からスタートして、正社員になる制度を設けているところも多く見られます。
やはり双方にとって条件や社内の雰囲気、業務内容などにおいて合意を得た上で、長い付き合いをしていくというスタイルが増えてきています。
また契約社員で色々な会社を渡り歩いて、この業界を極めるという人もいます。
パートやアルバイトの仕事
また旅行会社の中にはパートやアルバイトを積極的に採用しているところもあります。
基本的に接客やカウンター業務ではなく、単純な作業などを任されることが多いので、学生でも採用してもらえることがあります。
特に旅行業界に就職を考えている人にとっては、生の現場を見ることはとても貴重な機会であり、会社選びの一つの指針にもなります。
パートの時給は1000円前後が相場で、最終日程表の発送業務のサポートをしたり、チラシを配ったりすることもあります。
ある程度長く勤めていると予約や手配業務のサポートなどもできることがあります。
ツアーコンダクターに多い添乗員
通常のオフィスワークにおいて、派遣社員を採用している会社は少ないですが、例えばバスツアーや海外ツアーの添乗員は、派遣に委託しているところも多く見られます。
ただし旅行会社で接客をすることと、実際の現場でお客様と触れ合うことは、同じ旅行業界であってもかなり仕事内容は異なります。
さらに添乗員は特定の資格が必要となるので、誰でもすぐに仕事に就けるものではないので、ツアーコンダクターを希望する場合はそれなりの勉強や研修が必要となります。