残業が前提

旅行会社は大半の会社が、基本的に残業があることが前提となります。

 

就職活動の会社説明会などでも、きちんと説明をする会社も増えてきています。

 

つまり営業時間は、基本的に接客や電話応対に追われ、事務処理をする時間がほとんど取れないのが現状です。

 

そのため、残業がない旅行会社はないといってもよいほど、残業はこの業界の体質ともいえるものです。

 

今回は旅行会社の残業の業務内容と残業代についてご案内していきます。

 

残業の業務内容

残業の業務には日中受けた予約を社内のシステムに入力をして、請求書などを発行したり、最終日程表の印刷、入金確認、問い合わせメールへの返信、発券業務など多岐にわたります。

 

日中はひっきりなしになる電話や来客に追われて、ゆっくりまとまった時間が取れないのが現状です。

 

また請求書などにミスがあると、せっかくの予約もクレームになってしまったり、予約がキャンセルになってしまうこともあり、細心の注意を払う業務になります。

 

そのため営業時間が終了した後の落ち着いた環境の中で作業をしたいと考えている人も多く、営業終了後からが勝負と考えている人も多いようです。

 

残業はさほど忙しくないときでも1〜2時間の残業は当たり前、ピーク期となれば深夜となることもあるので、平日に何か予定を入れたいと思っていても難しいことも多いのが現実です。

 

またトラブルやクレームといった不足の事態が発生する頻度も高く、やはりクレーム処理などが片付かない限りは帰宅できないというのが現実です。

サービス残業が基本

残業代は基本的にサービス残業となることが多く、実際に支払われている会社は全体からするとごくわずかです。

 

特に旅行者の多いシーズンともなれば、深夜近くまで会社から帰れないこともあります。

 

そもそも一人の給与をねん出することも厳しい中、残業代までは出せないというのが、それぞれの旅行会社の本音といえます。

 

決してよいとはいえない環境なので、就職を考えている場合にはその会社の残業代がきちんと支払われているのか、面接時に確認をするとよいでしょう。

 

逆にきちんと支払われている会社であれば、基本給が安くても残業代でかなり稼げるということもあるようです。

残業が多い理由

なぜこれほどまでに残業が多いのかといえば、時間に追われるだけではなく、手配時による複雑なルールがその一因ともいえます。

 

例えば海外航空券の場合は座席を手配してから72時間以内に発券をしなければならないとか、仮押さえができないため入金の確認がとれたらすぐに座席を予約しなければ席がなくなってしまう可能性あるなど、航空会社や手配時における非常に複雑なルールが絡んでいます。

 

また明日の出発の便が欠航になることが前日に分かった場合には、旅行者に連絡をつくまで電話をすることになります。

 

このようなイレギュラーなケースが発生する頻度も多く、天候不良による欠航、ストライキなど事情は様々ですが、やはり最後の一人と連絡が付くまでその責務を果たさなければならない立場にあるといえます。

 

そのため翌日に持ち越せない業務が多く、そのためその業務が終わるまで帰れないという図式が出来てしまうのです。

 

更に他の人たちも同様に同じ業務を抱えているため、なかなか他の人からサポートをしてもらうことが、難しい環境にあります。

 

しかし残業は営業時間内ではなかなか、ゆっくりと教えてもらうことができない航空端末の操作の仕方などを先輩から学ぶチャンスでもあるので、業務との兼ね合いを見ながら学ぶ姿勢もまた大切といえるでしょう。