旅行業界唯一の国家資格

旅行業務取扱管理者とは、旅行業界唯一の国家資格であり、この業界を目指す上でもっとも役に立つ資格といえます。

 

就職、転職にはもちろん、キャリアアップにも欠かせないものであり、資格手当を与えている会社も中には見られます。

 

旅行業務取扱管理者とは旅行業法によって、各営業所にこの旅行業務取扱管理者を1名以上選定することが義務付けられているものです。

 

いわゆる不動産屋の宅地建物取引主任者と同じような性質を持っています。

 

この旅行業務取扱管理者は、旅行の契約を交わす際に、旅行条件の取引の説明や業務管理などを行う責務があります。

総合旅行業務取扱管理者試験と国内旅行業務取扱管理者試験

旅行業務取扱管理者は大きく分けて2つの種類があります。

 

旅行業務取扱管理者は、その営業所の取り扱う旅行業務の種類により、受験する資格が異なります。

 

海外旅行を取り扱う営業所は総合旅行業務取扱管理者試験、国内旅行を取り扱う営業所は国内旅行業務取扱管理者試験が必要となります。

 

総合旅行業務取扱管理者試験は日本旅行業協会(JATA)が実施するもので受験料は6,500円、総合旅行業務取扱管理者試験は全国旅行業協会(ANTA)が実施するもので受験料は5,800円となります。

 

試験の日程は前者は10月上旬で合格発表は11月下旬、後者は9月上旬で合格発表は10月下旬となります。

 

試験会場は札幌、仙台、東京、名古屋、福岡、広島、大阪、那覇などになりますが、毎年少しずつ会場や日程が変更となるので、最新の情報は必ず旅行業協会に確認する必要があります。

 

尚、この2つの資格は、ダブルで受験することが可能です。

 

勉強分野も被っているところも多いので、ダブルで受験する人も多いのが一般的です。

受験資格

この2つの資格は、特別に受験制限がないものなので、誰でも気軽にチェレンジすることができます。

 

そのため将来的に旅行業界で活躍したいと考えている人は、大学生から勉強をして就職に備えている人も中にいます。

 

年齢、学歴、実務経験が不問であり、全問マーク式となっており、回答しやすいことも嬉しいものです。

 

ただし総合旅行業務取扱管理者試験と国内旅行業務取扱管理者試験ともに、いずれも年一回の実施となるので、あらかじめ計画的にスケジュールを組んで勉強をしておく必要があります。

 

特にスクールに通って資格取得を目指す場合は、それに合わせてスケジュールが組まれているので、少なくとも半年前からは受験を考えておくとよいでしょう。

資格を持っているメリット

この資格を持っていると資格手当を支給している会社もあり、月額手当は5,000円〜10,000円が一般的です。

 

またこの比較試験の受験を義務付けている旅行会社もあり、昇進や昇給にもプラスの影響を与えてくれるものとなります。

 

さらに将来的に独立や自分の営業所を持ちたいと考えている場合には、必ずこの資格が必要となります。

 

しかしやはり他の業界と同じように資格を持っているよりも、やはり大切なことは実務経験となります。

 

そのため実際に独立を目指す人は、ある程度の間この業界で実務経験を積んでから独立を目指す人が多いようです。

受験の申し込み

受験の申し込みは、個人で申し込みをする場合は、直接旅行業協会に申し込みをする必要があります。

 

一方10名以上の団体であれば学校や会社の代表が一括して、受験原書を提出でき受験料も納付することができます。

 

尚、平成17年に旅行業法の一部改正に伴い、旅行業務取扱主任者は旅行業務取扱管理者という名称に変更になっています。

 

旧名称で合格している場合であっても、改めて受験をし直す必要はありません。