団体旅行には欠かせない存在
海外旅行で添乗員付きのツアーを見かけることがよくあります。
特にヨーロッパなど、見どころが点在しているところには、バスなどで観光地を巡るスタイルの旅も増えてきています。
その際にサポートをしてくれるスタッフこそが、添乗員とよばれる人です。
ツアーコンダクター、「ツアコン」ともよばれています。
近年旅行者の旅先は多様化しつつあり、マイナーな場所やマニアックなスポットなどの旅行も増えつつあります。
かつ高齢化も進みつつあることから、言語にあまり自信のない団塊世代が旅行に行くことは一つの市場にもなりつつあります。
そのため、これからますます高齢者が安心して旅するニーズが増えていくことが期待されています。
今回はツアーコンダクターになるためにはどのような資格や勉強が必要なのか、ご紹介していきます。
ツアコンに必要な資格
ツアーコンダクターを目指すためには、一般的には「旅程管理主任者」の資格を取得することが必要となります。
この資格がないと就職ができないというわけではありませんが、一人で添乗員の仕事をするためには必要となります。
さらに必要な条件として、旅行業法で定めた一定の添乗の実務を経験していることが前提となります。
2つのタイプがある資格
資格の種類には主に2つのタイプがあります。一つは国内のみ添乗ができる国内旅程管理主任者、もう一つは国内と海外ともに添乗ができる総合旅程管理主任者があります。
資格を取得するためには、まずは添乗員派遣会社に登録を必要があります。
この研修の中で基礎添乗員業務研修を受講し、国内または総合旅程管理研修を受講したあとに、添乗実務を行い、晴れて資格取得となります。
国内旅程管理主任者に必要な研修は2日間、総合旅程管理主任者に必要な研修は3日間となっており、総合の方は海外添乗実務&添乗英語の受講科目が増えます。
添乗実務経験の回数も決められており、旅程管理研修修了日の前後1年以内に一回以上、旅程管理研修修了日から3年以内に二回以上です。
添乗実務として認められるものは、実際のツアーに補助添乗員として同行すること、手配旅行に添乗員として同行すること、登録会社の研修ツアーもしくは協会主催の研修ツアーに参加することとなっており、これらのいずれかを経験する必要があります。
派遣登録が一般的
旅程管理主任者は旅行業界においては、多くのツアーコンダクターが派遣会社に登録をしており、実際に正社員で雇用をしているところがほとんどないことがその実情です。
大手旅行会社以外では学歴はさほど問われません。
高卒ですぐにツアコンの派遣会社に登録をする人もいれば、大学や専門学校を卒業してから就職をする人もいます。
派遣が主な雇用形態のため、繁忙期だけ仕事をするといったスタイルも可能です。
また他の仕事と両立している人もいるので、働き方選べることも、添乗員の魅力ともいえます。
ツアーコンダクターに求められる人材
ツアーコンダクターは、やはりある程度の語学力がないと、必然的に苦しい思いの遭遇するのは自分自身となります。
特に現地ではツアー客のトラブルを解決するために、時には語学力が必要になることもあれば、フライトの欠航により、現地で代替えの飛行機へ誘導したり、交渉することなど、あらゆる場面で必要となります。
またやはり大勢のツアー客をまとめるため、統率力も必要となり、リーダーシップを求められる仕事ともいえます。
また何よりも団体客の旅行をサポートする重要な責務も任されています。
ハードな部分も多く、なかなか好きだけで継続することは難しい仕事ですが、長い期間団体客をサポートすることによって得られる信頼や嬉しい言葉は、この仕事の醍醐味といえるでしょう。