日当の給料制
添乗員は派遣として働くことが一般的であり、給料に基本給などはなく、基本的には日当となっています。
日当は派遣会社や経験の有無によって異なりますが、国内の日当の相場は8000円前後、国内の場合は10000円前後からスタートとなります。
これに加えて添乗に出る前の打ち合わせと添乗後の精算業務も日当の給料として支給されます。
日当の相場はそれぞれ3000円前後、別に交通費が支給される形となります。
しかし打ち合わせや精算業務は人数が多ければ多いほど時間のかかる仕事でもあります。
時には5時間以上もかかったのに、日当はわずかに3000円ということもあり、その賃金の安さが問題となっています。
総じていえば添乗員の年収は200〜300万程度、更に社会保険や年金などは自分で支払わなければならないことが一般です。
社員添乗員でなければボーナスはまずないでしょうし、あったとしてもごく一部の人たちに支払われる一時金の金額となることが多いようです。
事実、なかなか一人暮らしをするには難しく実家暮らしという人が多く、特に一家の大黒柱として男性が働くにはやや厳しい現実が待ち受けています。
サービス残業が多い
ただし日当は割りが合わないと思っている人も多く、何よりもサービス残業があることがその理由といえます。
添乗に出ている間にも報告書の作成、アンケートの集計、時にはクレーム処理などの対応によって時間外に仕事をしなければならないこともたくさんあります。
さらに添乗員がその地に初めて足を運ぶということもあり、事前に勉強をしておかなければならないこともたくさんあります。
街の歩き方、名物、お手洗いの場所といったことを下調べすることも仕事の一つです。
受注型のツアーの場合は、夜の宴会などにもつき合わされることもあります。
お酒を注いで回ったり、二次会のカラオケまでつき合わされたということもあります。
修学旅行の添乗となれば、就寝後に遊び回る学生を注意したり、時には夜間診療まで同行しなければならないこともあり、睡眠時間は3〜4時間ということもザラで、まさに体力勝負の仕事といえます。
日当の給料を上げるためには
日当の給料を高くもらうためには、とにかく経験を積むことが先決となります。
まずは国内の添乗を経て、海外のツアーを担当する流れとなります。
このタイミングについては派遣会社や本人の能力が大きく影響してきますが、一般的には半年から数年かかると言われています。
ただ実際にはそれまでに辞めてしまう人も多いため、海外の添乗を担当できるようになるのは、ごく一部の人に限られているといえます。
経験の評価の仕方として、何回添乗に出たのかというのではなく、試算方法は何日添乗に出たのかという点になります。
またアンケートの評価も日当の金額に大きく影響してきます。
日当のメリットデメリット
しかし日当ならではのデメリットもあり、ツアーはシーズンによって波があります。
特に日帰りツアーは四季の移ろいを楽しむツアーも多いため、3〜5月はお花見などのツアーが多く、秋は紅葉のツアーが多いので忙しくなります。
一方寒いシーズンになると、旅行自体の需要が落ち込むため、旅行者がぐんと減ります。
そのため1月〜2月、また真夏にも需要が落ち込むため、添乗員の仕事も少なくなります。
一方で忙しいシーズンとなると、10日以上連続して添乗に出ていることもあり、海外添乗となれば月に20日以上現場に出向くことも少なくはありません。
つまり添乗員は不安定な仕事でもあり、季節労働者でもあるといえます。
しかし中には土日だけやピーク期のみといったように忙しい時期だけ添乗に行く人もいます。
つまり別に本業があり、副業として添乗員の仕事をしている人もいますが、これは派遣添乗員ならではの魅力といえるでしょう。