自腹は当たり前!?
添乗という仕事は日当という形で給料が支給されるが故に、暗黙の了解で自腹の多いことも事実です。
派遣として働くため、会社で想定されている範囲以外の支出を言い出しにくい雰囲気があり、結果的に自腹となってしまうことも多いようです。
つまり会社が想定している以外の金額をあまりにも多く会社に請求すると、自分の評価を落としてしまう可能性もあり、仕事をもらえなくなってしまう可能性も秘めています。
自腹の金額によっては、もともと少ない日当が更に減ってしまったという声も聞こえてきます。
もともと旅行の商品は利益が少なく、それが日当としての給料の安さにも象徴されており、半ば自腹を切ることを諦めざるを得ないような状況となっていることも事実です。
自腹を切ることに慣れてしまっているという声やもうそれが当たり前の感覚になっているという人も少なくはありません。
ただし社員添乗員の場合は、派遣よりも会社に守られている部分もあるので、今回はそんな派遣添乗員の自腹についてご紹介していきます。
自腹を切ることが多いケース
海外添乗の場合、朝早く空港に集合することもあり、自宅から始発で行くとギリギリになりそうなことも少なくはありません。
しかし添乗員だからこそ絶対に遅刻は許されないものであり、その際に空港近くのホテルに前泊することがあります。
その際の前泊の費用を添乗員が自己負担することもあり、後泊についても同様のケースもあります。
また空港までの交通費も、例え遠くても特急代金は支給されないことが多く、ローカル線で数時間かけて空港に行く添乗員もいるのです。
特には電車の遅延などによって集合時間に間に合わなさそうなときには、タクシー代金や時には新幹線を利用する際の料金も自己負担になってしまうこともあります。
またトラブルやクレームとなった際、お客さんのところへお詫びに行かなければならないこともごく稀にあるようで、その際に手土産のお菓子や交通費なども自腹を切らなければならないことも少なくはありません。
代替えの添乗員も自己負担!?
また添乗中に 体調不良などの理由によって、その添乗員がツアーの催行を継続することが難しくなってしまった場合、代わりの添乗員を呼ばなければならないこともあります。
海外の場合はその添乗員の航空券、さらに自分自身が日本へ帰るための航空券も全て自分で負担しなければならず、直前に航空券を予約するため、高い種類の航空券しか手に入らないこともあります。
まさにこれはかなり痛い出費となってしまう現実があります。
海外添乗ならではの経費
諸経費も自己負担となることも多く、派遣添乗員の場合はボールペンなども自己負担となってしまうこともあります。
また海外に行く頻度が多いとパスポートの出入国のスタンプを押す欄が足りなくなってしまうことがあります。
その欄を増やす「増補」とよばれる手続きをしなければならないことがあり、その費用数千円も自己負担となります。
また海外添乗の場合はスーツケースの修理の頻度も多くなり、修理代や新しく購入するスーツケース代も高くつくこともあります。
添乗員になるための研修費も自己負担!
派遣会社に登録をして添乗員として働くまでの研修費も自己負担となります。
相場は派遣会社によりますが、だいたい2〜3万円前後となっています。
また海外添乗の前のツアー研修費は実際の添乗業務となるため、こちらは更に高い研修費が自己負担となります。
このように、一人前の添乗員になるための研修費用もかなりの金額となるので、ある程度初期投資が必要と考えておくとよいでしょう。