低い給与水準

旅行会社の給料は、日本の平均給料と比べるとやや低い傾向にあります。

 

例え大手の旅行会社であっても、手取りで15万円〜17万前後となることも多いです。

 

これに家賃や光熱費を支払えば、ほとんど手元に残らないこともザラであり、なかなか一人暮らしをすることさえも難しい環境にあります。

 

とにかくこの業界は給料が安いので、旅行業界に入るのであれば、ある程度覚悟しておく必要があります。

 

そもそも旅行会社の給料が安い理由には、利益率の低さが挙げられます。

 

格安航空券などは、利益は500円ほどしかないことも少なくありません。

 

つまり予約から手配まで人件費や通信費などを考慮すると、中にはほとんど利益がないという商品もあるのです。

 

また給与以外にも、待遇、福利厚生などにおいても、ほとんどの会社が充実していません。

 

給料が安くてもこの仕事を続けたいと強く思えるモチベーションがないと、なかなか長く勤めることは難しいといえるでしょう。

旅行会社のボーナス

旅行会社のボーナスは、平均すると月給の2倍程度となっており、こちらも給料と同様にあまり期待できません。

 

また旅行会社のボーナスは非常に社会情勢に左右される傾向にあり、安定感ことがないことも特徴の一つです。

 

天災、テロ、国際情勢、疫病などに、強く影響を受けます。

 

幅広い方面を手広く取り扱う旅行会社であれば、それに耐えられるだけの力がありますが、特定のエリアに特化している会社は、最悪その場所でテロや天災が起きれば破たんということも少なくはないのです。

 

また景気が悪くなると真っ先に影響を受ける業界といえるのも、旅行業界です。

 

どこの家庭もレジャー費用はカットする傾向になり、会社では出張を控えるようになります。

 

このような背景からボーナスは思わぬ事態によってカットされてしまったり、ほんのわずかな金額しか支給されないことも多い傾向にあります。

 

またそもそもボーナス自体を支給していない会社もあるので、例え正社員の採用であってもしっかりと雇用条件を確認しておく必要があります。

勤続年数と給与

勤続年数が長くても、あまり給料は上がりにくいともこの業界の特徴の一つです。

 

昇級について、一年で月3,000円あればかなり良い方といえます。

 

さらに中小企業であれば何年勤務しても昇級すらないこともあります。

 

また40代、50代と中年世代で、ある程度の役職についていても、同世代を比べるとやはり年収としては低い傾向にあります。

 

やはり旅行会社で生き延びていくためには、これらの条件を覚悟で本当にこの仕事が好きではないと、なかなか難しいといえます。

その他の給料に関わること

もし少しでも給料を上げたいと考えている場合には、旅行業界唯一の国家資格である旅程管理主任者資格を取得してみることもおすすめです。

 

会社によっては、資格手当として5,000円〜10,000円、月に手当金として支給されることもあります。

 

一方で給料から社員旅行のための積立金などを引かれる会社もあります。

 

ただし実際には休みが取りにくいことから、そもそも長期休暇を取ることすら難しいことも少なくありません。

 

またやや悪質な会社や中小企業の中には、手配ミスやトラブルなど個人の過失によって会社に損害を与えてしまった場合、給料から引かれることもあります。

 

もちろん損害額が何百万、何千万となれば話しは別ですが、ほんの数万円であっても給料から引かれてしまうこともあります。

 

これらが常態化している会社は、やや悪質といえるので注意が必要です。