キャンセル待ちのルールは複雑
海外旅行を予約しようと思い問い合わせをしたところ、「キャンセル待ちになります」と言われた経験をしたことのある人も多いことでしょう。
実はキャンセル待ちには、いくつかの複雑なルールがあり、一般のお客様にはそれを理解してもらうことが難しいため、大まかに説明して「キャンセル待ち」という表現をしていることが多いのです。
そこで今回はキャンセル待ちのカラクリと、その複雑なルールについてご案内していきます。
2つのタイプのキャンセル待ち
一般的に「キャンセル待ち」といっても大きく分けて2つのタイプがあります。
一つはそもそも航空会社の方で座席のコントロールが出来ていないため、航空端末上にキャンセル待ちと表記されるパターンです。
もう一つは純粋なキャンセル待ちとなるもので、もちろんいつ空きが出るのかは、旅行会社で働く人にとっても予測がつかないものになります。
前者の場合は、実際に一度航空端末で名前や便名などを指定して記録を作成します。
早ければその場で座席が取れてくることがあります。
記録を作成しても席が取れてこない場合は、コントロールをしてもらえるように、航空会社に「リクエスト」を依頼します。
その調整次第では、席が取れることがあります。
一般的にはリクエストをしてから回答まで、2〜3日前後かかることが多いです。
しかし場合によっては、出発日が先のためコントロールする時期ではないと航空会社が判断すると、回答が来なかったり、遅くなることもあります。
後者の純粋なキャンセル待ちの場合、実は何人キャンセル待ちがいるのかということは、一般的には旅行会社の人でも分からないものになります。
なぜならば航空端末は、他の旅行代理店と同じものを使っていますが、他の代理店の記録は他社では見ることができないため、自社の人数しか分からないのです。
そのためお客様からはよく「何人キャンセル待ち」がいますかと聞かれますが、本当に何番目であるかということを伝えるのはなかなか難しいものなのです。
キャンセル待ちが把握できる「ブロック」とは?
キャンセル待ちの人数が分かる場合も実はあります。
例えばいわゆる大手旅行会社や特定のエリアに特化している旅行代理店では、航空会社とのコネクションが強く、座席をある程度契約してもらっていることがあります。
これは業界用語で「ブロック」とよばれるもので、これはその旅行代理店専用の席となります。
そのためまず手配をする際には、「ブロック」の席から利用していき、全て消化してしまったら、航空端末で手配を入れていく流れとなります。
ブロックの席は社内で管理できるため、キャンセル待ちの人数が明解に把握することができます。
つまり同じハワイ旅行を取り扱う旅行会社であっても、ブロック持っている会社とそうでない会社があることを意味しています。
そのため同じ日の同じ便であっても、旅行会社によって空席状況が異なる場合があることは、一般的にこのような背景があるからです。
キャンセル待ち不可の場合は別を考えよう!
また「キャンセル待ち自体ができない」ときもあります。
これはあまりにも混雑をしているため、そもそもキャンセル待ちで記録そのものも作成することができないというパターンです。
お客様の中には「どうしても行きたいからキャンセル待ちを入れてほしい」と言われることもありますが、そもそも記録自体が作成できないので、どうにもならないのが現実です。
そのように旅行代理店から言われた場合は、可能性はほぼゼロの近いので、潔く諦めることも大切です。
日にちをずらしたり、他の航空会社を検討してみるなどをした方が、確実に行ける可能性が高くなるので他を考えてみることがおすすめです。
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