旅行業務の核となる仕事

旅行代理店の仕事は電話応対や接客だけではなく、特に重要な仕事に発券業務があります。

 

今ではすっかりEチケットが定番となりつつありますが、それでも業務の中でももっとも重要といっても過言ではないほど、旅行代理店においてはとても重要な仕事となります。

 

そこで今回はこの発券業務の仕事内容についてご案内していきます。

 

発券業務は幅広い知識が必要となることから、なかなか新人がすぐに専属で担当するのはやや難しい仕事といえます。

 

仕事内容を担当制にしている会社では、発券業務はベテランが担当している会社も多くあります。

 

つまりこの発券業務は旅行の仕事の流れの中において、核となる仕事であり、ここでミスをしてしまえば、最悪当日お客さんが旅行に出発できないという最悪の事態も待ち受けているのです。

細かい神経を使う仕事

発券業務でもっとも大切なことは、旅行参加申込書と実際に手配をしている航空端末の文字がすべて正確に一致しているのかを全てチェックしていきます。

 

この仕事を業界用語で「ファイナル」といい、航空端末は基本的にスタッフによる手入力が基本となるので、ミスがないか隈なくチェックしていきます。

 

ファイナルという作業終了すると、名前の修正はもちろん、手配している航空便の内容は一切できなくなります。

 

つまり仮に修正するようなことが起きれば、航空会社から変更料を請求されてしまう可能性もあるのです。

 

ファイナルが完了すると、いよいよ航空券の発券となります。

 

どんなことに注意する?

特にミスが多いのが、外国人国籍の手配であり、ミスをなくすために必ずパスポートのコピーをもらうようにしていることが一般的です。

 

また日本人であっても漢字の読み方の思い込みによるミスが発覚するときもあるので、注意しなければなりません。

 

例えば「高田さん」の場合、「TAKADA」なのか「TAKATA」なのか、一文字でも異なると航空会社では搭乗させてもらえないため、注意が必要となります。

 

またパスポートの残存が一定の期間ないと入国できないとしている国も多いので、こちらもきちんとチェックしていく必要があります。

航空券の発券

航空券の発券自体は実はさほど難しい仕事ではありません。

 

ボタンを押せば簡単に発券できるようになっており、操作自体は難しいものではないのです。

 

ただし発券機は、特に中小であれば各航空会社のものを完備していることは稀であり、外部に委託していることが多いのです。

 

つまり外部に委託している会社の営業時間に合わせて発券業務を行わなければなりません。

ファイナルでミスに気付いたらどうする?

ファイナルでミスに気付いたら、基本的には取り直しとなります。

 

しかしながら、これは空席があることが前提となり、ない場合はキャンセル待ちとなってしまうのです。

 

つまりこれはお客さんには予約は取れていることになっており、入金も貰っているのにも関わらず、予約が取れていない状態を意味しています。

 

キャンセル待ちで取れない場合は、航空会社の営業マンと交渉することもあります。

 

一般的にはオフシーズンであれば結果的に席は取れてきて解決できることが多いですが、そうではない場合は会社が自腹で高い航空券を購入して座席を確保することもあります。

 

しかしこれは赤字となる上、ミスをしたスタッフはかなり社内評価を下げることにもなりかねません。

 

たった一文字のミスでもこのように致命的なことになるケースもあるので、航空端末に手配する時点でかなり慎重に仕事をする必要があるといえるでしょう。