ノルマと担当制

旅行代理店によって大きく異なることといえば、顧客に対して問い合わせから発送業務まで全て一人の人が担当することと、それぞれ予約、手配、発券、最終日程表の発送というように、仕事を分担しているケースがあります。

 

一人の人が担当することが多いのは、主に大手旅行代理店になり、その背景にはノルマが課されていることもその理由の一つです。

 

しかしはじめから終わりまで一人のスタッフが担当する担当制のメリットもあります。

 

特に問い合わせの時点では、すぐにお客さんがその場で予約をしてくれるとも限りません。

 

海外の場合は、一度検討してから予約をしたいと考えているお客さんもたくさんいます。

 

しかしノルマが課されているスタッフにとって、1時間かけてせっかく色々と相談にのったのに、翌日あっさり電話を取ったスタッフが予約を受けてしまうことは、ある意味で「不平等」があることも事実です。

 

そこで担当制にしておくことで、一度検討すると言ったお客さんでも、翌日に自分宛てに電話を掛けてもらうことで、不平等感をなくすことができるのです。

担当制はミスが少ない!

一人の人が全て担当することは、ミスが少ないメリットもあります。

 

やはり自分が予約を受けた記録と、他人が予約を受けた記録は見たときに親近感が違うことも事実です。

 

自分が予約を受けた記録は、「お客さんとこういうやりとりがあったな」「お客さんに領収書が欲しいと言われたな」「発送する前に電話が欲しいと言っていたな」など、思い出してくることも多いものです。

 

お客さんからのリクエストや注意事項などは、顧客データとして管理しているため、他のスタッフがみたときに分かるようになっていますが、それでも自分が実際にやりとりしているのと、そうではないものでは全く違うものなのです。

 

つまり担当制にすることによって、このような漏れがなく仕事を遂行することができます。

 

それは結果的にトラブルや行き違いなどを防ぐことでもあり、クレームやミスが少なくなるメリットがあるのです。

自分のペースで仕事ができる担当制

また担当制であるメリットの一つに自分のペースで仕事ができる点が挙げられます。

 

つまり予約から発送まで全て自分が担当することによって、自分次第で早くも遅くもできます。

 

例えば担当制ではない場合、発券は早く出来ているのに、発送する人がもたもたしていたが故に、お客さんに最終日程表が届くのがギリギリになってしまったということもあるのです。

 

しかも相手は先輩であったりして、「早くして下さい」とも言いにくかったりもするのです。

 

担当制は自分次第で仕事を前倒しでできるので、「明日は早く帰りたいから、今日はここまで仕事をしておこう」というように調整できるメリットもあります。

担当制のデメリット

メリットの多い担当制ですが、デメリットもあります。

 

確かに担当制はミスが少ないですが、その分「思い込み」によってミスに気が付きにくいデメリットもあります。

 

つまり不安に思うことや、判断がつかないことは積極的に他のスタッフに聞く姿勢も大切です。

 

時には出発できないというような致命的なミスを犯していることもあるのです。

 

不安に思う時には記録を交換して「新しい目」で見ることも時には必要であり、そういう雰囲気作りのできる会社であることも大切であるといえるでしょう。