ギャップが多い!?旅行商品

旅行という商品を販売することは、経験をいくら積んでも難しいなと感じさせられることが多いものです。

 

目に見える形で商品がなく、それを旅行代理店と旅行者の間でいかに近づけていくのかという作業は、実に難しいものであり、いくらスキルを積んでもその「ギャップ」に悩まされることが多いことも事実です。

 

そこで今回は、なぜ旅行商品の販売が難しいのか、実際にあった体験をもとにご案内していきます。

入金から出発まで時間がある!

旅行はスーパーでモノを購入するのとは異なり、すぐに商品を貰えるものではありません。

 

入金をしてから実際に出発するまでに時間差があり、この時間差が少々トラブルの引き金となることもあるのです。

 

この時間差は時には数か月以上先であったり、新婚旅行などであれば半年も先なんてこともあります。

 

つまり申し込み時に説明をされたことを忘れてしまったりすることもよくあります。

 

このホテルはWiFiは使えないと説明してはずなのに、使えると勘違いしていた・・・などといった事例も発生してしまうものなのです。

良いことばかりを覚えている!?

お客さんとは不思議なもので、予約したホテルの良いところ、悪いところを説明しても、不思議と良いところばかりを覚えていることが多く、さらに過大にイメージしてしまっていることがあるのです。

 

つまりすごく良いホテルに泊まれると思って現地に行ったら、意外にもそうではなかったということも少なくはありません。

 

「海が見える部屋」は、お客さんは、「海がとてもきれいに見える部屋」にすり替わってしまっていることもあるものです。

 

しかし本来持っているそのホテルを素晴らしいところを伝えることも旅行代理店の大事な仕事であり、まさにこれこそが旅行代理店の難しさでもあるのです。

外部委託が多い業務

旅行の商品は外部委託が複雑に絡んで、一つの商品として販売していることが一般的です。

 

空港からホテルまでの送迎ドライバー、ガイド、ホテルのスタッフ、オプショナルツアーの係員など、委託に頼っている部分が多いのです。

 

またこのような人たちは基本的に、現地在住の人であるため、現地の感覚や習慣などを持ち合わせています。

 

もちろん現地在住の日本人が担当することもあるので、そういう場合は旅行者としてはどこかホッとできる部分も多いようですが、日本人旅行者が少ないところなどはまず難しいでしょう。

 

そうすると、ちょっとした習慣の違いなどで、トラブルになるケースもあるのです。

 

例えば送迎ドライバーに限っていえば、スピードの出し過ぎ、運転中の携帯電話、時にはガソリンスタンドに立ち寄ったなんていう話も稀ではありません。

 

もちろん現地にも法律で日本と同様に規制されていることもたくさんありますが、法律が緩かったり、厳しく取り締まられていない国があることも事実です。

 

しかし基本的に旅行者はその場でクレームをつけるよりも、帰国後に旅行代理店に「なぜあんな怖い運転をするドライバーを手配したのか?」とクレームを付けてきます。

 

しかし旅行代理店としては、そのドライバーの運転までは管理しきれない部分があることも事実です。

 

迎えに来なかったなど明らかに過失がある場合は対応しますが、現地在住の感覚のようなものは、そこまで規制できないことも事実です。

 

旅行者もある程度、「郷にいれば郷に従え」という精神を持って旅をすることも大切なことだといえるでしょう。