やや難易度の高い見積もり業務
旅行業務は電話応対やカウンター業務、予約や手配など多岐にわたる仕事内容がありますが、中でも応用を求められる仕事に、旅行の見積もり業務があります。
これは幅広い知識が求められる業務であり、ある程度この業界で経験がないと、やや難しい仕事であると言えます。
これはいわゆるパッケージ商品に希望の商品が見つからない場合に、航空券とホテルを一から組み立てていく仕事内容です。
旅行会社によってはメールなどで問い合わせができるようにしているところも多く見受けられます。
今回はこの旅行の見積もり業務についてご案内していきます。
見積もりが必要な場合
見積もりが必要な場合とは、例えば希望のホテルがパッケージ商品に見つからなかったり、1泊だけ帰りは友人宅に宿泊したい場合、帰りは他の都市に立ち寄って帰りたいなど、いわゆるイレギュラーなスケジュールにアレンジしたい場合に利用できるシステムです。
また大人数で利用する際にも見積もりが必要なこともあり、特に子供がいる場合は年齢、ベッドの利用の有無、添い寝などのさまざまな条件によって、かなり緻密な知識が要求されます。
このように見積もりは、かなりの手間がかかることから、予約になった場合は見積もり手数料として数千円程度とっている場合もあります。
事実、複雑なものであればベテランスタッフであっても、15分〜30分ほどかかることもあり、手間暇かけても、予約につながらなければあまり意味のない時間となってしまうこともあります。
さらに旅行者は複数の旅行会社に見積もりを出していることも多いため、複雑な業務が求められるわりには、予約につながりにくい現状もあるのです。
見積もり業務の方法
見積もり業務に欠かせないのが、タリフとよばれる仕入れ価格などの料金表です。
これをみながら一から見積もりをしていきますが、中には現地のホテルが直接作成しているものがある場合、英語で記載されている場合もあり、料金形態だけではなく、料金が適応になるルールも英語で読み解かなければなりません。
例えば、またホテルによっては○泊以上利用してもらえれば1泊無料の料金が適応になるというルールがあるものや、○泊以上で朝食が無料になるというルールや、子供料金が適応になる条件に大人の利用人数が決められていたりと、実は複雑なルールが絡んでいます。
つまり単純に延泊や増員の分だけ、それらを加算して計算をすればよいというものではないのです。
さらに飛行機は、毎日運行していない路線では、延泊をしたことによりその日に利用できる飛行機がなかったり、利用できる飛行機はあるけれども空席がないということもありうるのです。
やりがいのある仕事でもある!
つまり見積もり業務とは、総合的に全てのことを把握していないとできない業務であることから、奥深い知識が要求される仕事でもあり、時には語学力すらも要求されることもあるのです。
しかし見積もり業務は自分で一からプランを作成でき、それを提案できる大きな責務のある仕事です。
予約に結び付けば、やはり既存のパッケージ商品より自分のオリジナリティを活かすことができ、世界に一つだけしかない商品を作成できる達成感や喜びすら感じることもあるでしょう。
また見積もり業務はスタッフ自身も学びの場であり、スキルアップを図るチャンスがあるともいえます。
慣れないうちはなかなか大変に感じることも多い業務ですが、慣れてくると着実に力を付けることができ、転職などにも大いに生かすことができるといえるでしょう。