重要な責務のある発券業務
忙しい旅行業務をこなす旅行会社のスタッフはどのような一日を過ごしているのでしょうか。
特に発券リミットとよばれる航空チケットの発券期日、お客さんへの発送業務も多いため宅急便が来る前にしておかなければならないことなど、多岐にわたります。
今回は旅行会社の一日の流れについてご案内していきます。
まず出社したら営業がスタートする前に、今日優先してするべきことなどをチェックします。
中でも重要となるのが航空券の発券業務です。
これは手配をしてから72時間以内や1日以内、即日発券など、航空会社や手配する時期によってとても細かくルールが決められています。
一度発券すると名前などの修正はできず、再度手配することが基本的なルールとなるため、申込書に記載されている名前と手配している名前に相違がないのか、厳しくチェックします。
この発券業務は正確にかつ慎重に行わなければならない業務であることから、営業時間がスタートする前にリストアップしたり、チェックを行います。
電話や来客が来ない落ち着いた時間帯にこの仕事を行うようにしているスタッフも多く、そのために少し早めに出勤する人もいます。
正確性が求められる発送業務
営業時間がスタートすると、スタートと同時の時間はやはり問い合わせも多い時間となることから、まずはそれに徹します。
しかしその中でも空いた時間を見つけて、最終日程表の発送の準備などをします。
旅行代理店には営業終了後に宅配業者が本日の荷物をまとめて発送してくれることが多いので、それに合わせて準備をしておきます。
航空券やEチケット、ホテルのバウチャー券、鉄道があればそのチケット、レンタカーのバウチャー券、スーツケースなどにつけるツアーのタグ、現地の情報のパンフレットなどを正確に手配します。
一見すると単純作業にも思えますが、出発する方面や利用する航空会社などによって用意するものが異なるので、非常に神経を使う業務ともいえます。
さらに最終日程表は、お客様自身もとても楽しみにしている人が多く、その会社の信頼にも関わってくる大切な業務となるので、旅行会社によってはある程度のベテランスタッフのみが行うようにしているところもあります。
また最終日程表に合わせて保険証などのバウチャー券が必要となることもあるので、保険証の発券についても知識を深めておく必要があります。
時間遵守のメール返信業務
またもう一つ対応しなげればならないことに、メールの返信業務があります。
基本的に多くの旅行会社が、受信した時間帯によって返信する期日を約束しています。
一般的なのは、その日に受信したメールは15時頃までとしていることが多いので、これに間に合うように対応しなければなりません。
複雑な手配が要求される問い合わせや自分で調べる必要があるものに関しては、営業時間前に調べたり、時にはお昼休みさえも犠牲にしていることもあります。
特にクレームなどに関しては、長く放置すればするほどに、大きなトラブルになりかねないため、早急に対応する必要があります。
本日中にしなければならない請求書の発行
その日に受けた予約は、基本的にその日中に請求書などを発行しなければなりません。
中にはすぐ振り込みたいからすぐに欲しいという人もいるので、うまく優先順位を決めて仕事をする必要があります。
請求書の発行は、なるべく出発日の近い人を優先的に取り掛かるようにし、明日以降になる場合はトラブルのもととなるので必ず旅行者にその旨を伝えておく必要があります。
このように旅行業務は、とにかく一日の中でも時間が決められている仕事が多い業務です。
優先順位をうまく組み立てて、一日の流れを作っていくことが大切です。