旅行会社のメール業務
近年ウェブ予約の発展に伴い、お客さんとメールでやりとりする機会が増えてきています。
しかしメールによって、そのお客さんが本当に旅行に行きたいのか、どのような人なのか見えてくる部分も多いのです。
時にはメールの書き方一つで、空席状況さえも左右してしまう可能性もあるのです。
そこで今回は実際にあったエピソードを交えながら、その真実についてご紹介していきます。
メールに優先順位はある?
メールには基本的には返信期日が決められています。
そのためそれに間に合うように返信をしないと、クレームとなるケースもあるので、これには細心の注意を払っています。
万が一期日までに返信ができないときには、一言断りのメールを出すこともあります。
しかし逆に言えば、返信期日までには返信をすればよいので、その中である程度優先順位をつけてメール処理をしていくこともあります。
例えばクレーム、残席が少ない商品の問い合わせ、高額な商品の問い合わせなどに関しては、優先的に返信を行い、あとは受信順に返信をしていきます。
好感の持てないメール
メールといえども、正直な話をすれば好感の持てるメールとそうでないメールに分かれることも事実です。
例えば空席確認の問い合わせに関していえば、必ず利用人数、出発日、コースの希望のフライトやホテルなどを記載して下さいと書いてあるにも関わらず、コースコードと日にちしか分からないような問い合わせです。
利用人数によってホテルのルームタイプも変わってくる上、同じコースでも利用するフライトやホテルによって空席が異なることも当然あります。
そのため空席確認のために必要な情報が少ないため調べられず、再度必要な情報を送ってもらうようにお願いすることもあります。
その他空いているホテルを全部教えて欲しいというリクエストや数か月以内に空いている日を全て調べて欲しいなど、常識を逸脱した問い合わせです。
基本的にこれらは一気に調べられるものではなく、全て一つ一つ調べなければなりません。
相当な時間を要する上、それが必ずしも予約になるとは限らないのです。
好感の持てるメール
例え旅行会社への問い合わせであっても挨拶文の記載があったり、「よろしくお願いします」などの一言が書かれているだけでも、随分良い印象を受けます。
そのような人は前述にあるような問い合わせに必要な情報はきちんと書いている人も多く、きちんとしているなという印象を受けます。
さらに満席な場合を想定して、第二、第三希望などの詳細が書いてあると、本当に行きたい気持ちが伝わってくるものです。
こちらもなるべく細かく調べてあげようと自然に思うものであり、結果的に好感の持てるメールを送ってくれる人はトクをしていることにもなるのです。
旅行のことを全て聞くことはNG?
旅行会社だからといって、旅行のことであればなんでも教えてもらえるという姿勢はあまり好感が持てるものではありません。
例えば現地の通貨、気温などの基本的なことは、ガイドブックやインターネットでいくらでも調べることができる情報であり、これらの情報を含めて旅行を検討したい場合は、なるべく来店をするようにしてじっくり相談をするとよいでしょう。
つまりメールで問い合わせをするのであれば、あくまでもその旅行の商品に沿った質問をするようにすることもポイントの一つです。
好感の持てるメールを送ることは、それを見た担当者がより一生懸命調べてくれる可能性が高まることもあるのです。
単にそのコースの空席確認だけではなく、空席がない場合の代案なども丁寧に返答をしてくれることもあるので、「常識のあるメール」を送ることは、とても重要であるといえるでしょう。
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