時には心を動かされる接客業

旅行代理店に勤務していると実に様々な人に出会います。

 

時にはこんなによいお客さんがいるんだな、と感動することや、こんなことでもクレームになるんだと学ぶこともたくさんあります。

 

もちろん旅行代理店の接客については、ある程度マニュアル化されていますが、お客さんによって接客する側の心を動かすことも事実です。

 

そこで今回は実際にあったエピソードを交えながら、「良いお客さん」というテーマでご案内していきます。

好感の持てる良いお客さん

やはり感じが良く、愛想がよいお客さんはとても接客がしやすいですし、接客をしていても、とても好感が持てます。

 

また全て旅行代理店任せにするのではなく、ある程度調べてきてくれると、こちらも接客しやすいことも事実です。

 

特にコースコードを控えてきてくれると、すぐに調べやすいですし、本当にこの旅行に行きたいということが伝わってきます。

 

また空席がない場合を想定して、第二希望や第三希望のコースを候補として用意をしてきてくれたりすると、とても好感が持てます。

 

また希望の日が満席の場合、他の日を調べることもよくありますが、それでも満席の場合「じゃあ空いている日はいつなんですか?」などと逆切れされると、とても好感が持てるものではありません。

 

また好感の持てるお客さんの傾向として挙げられることに、メールのレスポンスが早かったり、入金が早いこともよく見られます。

 

毎日たくさんのお客さんから問い合わせがくるから、一人の旅行者のことまでは細かく見ていないのでは?と思われがちですが、意外にもそうではありません。

 

特に入金に関しては、いかにその旅行に行きたいのかという一つの物差しになるといっても過言ではありません。

実は空席状況も異なる!?

言うまでもなく感じのよいお客さんは、決められたサービス以上のことをしてあげたいと思わせてくれるものでもあります。

 

接客する側としても、「なんとかこのお客さんに旅行に行ってほしい、行かせてあげたい」と思うようになります。
例えば希望のする席がいっぱいで予約が取れない場合、キャンセル待ちが受けられないほど混雑している時があります。

 

そういうときは、基本的には「キャンセル待ちが受けられないほど混雑をしています」といってお断りすることもありますが、感じのよいお客さんであればなんとかして席を取ってあげたいと思うことも事実です。

 

そこで少し手間はかかりますが空いた時間にちょくちょく航空端末を見て、空席が出てきていないか確認することだってできるのです。

 

単にキャンセル待ちが入れられれば、航空会社から席が取れ次第自動的に連絡が来るので、それを待っていればよいだけの話ですが、随時航空端末を見て確認をしなければ取れない場合は、自分の頑張り次第といったところになります。

 

正直な話、後者の方法は自分の気持ちに余裕がないとできないことですが、感じのよいお客さんにはしてあげたいと思うことも事実です。

 

実際に、こんなこともありました。

 

とても混雑している日で全く取れなさそうな日にどうしても行きたいというお客さんがいました。

 

そのお客さんは毎日電話をしてきて、空席状況に変化がでていないのか、忙しい合間を縫って電話をしてきてくれるので、こちらもお客さんが電話してくる時間の前に調べておいてあげたりとそんなやりとりが一週間以上していると、あるとき空席がでてきました。

 

そして慌てて仮予約で名前を入れて手配をしておいてあげて、とても喜ばれたこともあります。

 

行きたい熱意が伝わってくる行動や感じのよいお客さんは、通常ではなかなか予約が取れないような席を確保できることもまた事実であり、結果的にお客さんにとっても行きたい旅行に行けるという最大のメリットがあるといえるでしょう。