目に見えない旅行という商品
旅行業界に限らず、自分の会社で販売している商品を理解し、知識を深めておくことは仕事の基本であるといえます。
しかしながら実際に、旅行会社で働いているとすべて販売している商品を把握することは、現実的には難しいと感じることも多いものです。
さらに旅行とはモノとは異なり、目に見えないからこそ、その商品の内容や特色などを説明できなければなりません。
つまり日々自発的に勉強をする姿勢が大切な仕事でもあるのです。
今回は販売している商品を全て把握することが難しい、ちょっとした裏話についてご紹介していきます。
大手ほどすべての商品を把握することは難しい!
例えば特定のエリアだけを取り扱う会社、バス旅行などであれば、ツアーの本数としては限られているため、経験をすれば、販売されている商品全体を把握することは可能といえます。
大手代理店をはじめ、中小企業であっても自社以外の商品を販売することはごくごく一般的なことであり、これを受託販売といいます。
他社の商品を販売することによって、売り上げに応じた手数料が入るので、双方の会社にとってメリットが大きいものとなるのです。
しかしながら受託販売は、基本的は送られてくるパンフレットがすべての資料となり、これに基づいて、スタッフは販売をしなければなりません。
このパンフレットは、いわゆるお客さんが手に取るものと同じ内容のものになります。
つまり基本的には、特別にその商品についての説明や勉強会などはなく、何も知らずに店頭に並べられていて、問い合わせがきてはじめてその商品を知るということも少なくはないのです。
つまり大型店舗などパンフレットがたくさん並べられている旅行会社では、他社の商品もたくさんあり、その数も国内、海外合わせて数千、数万にも及ぶ可能性があるのです。
問い合わせてはじめて知る商品内容
このような背景があるため、全ての商品を把握することはかなり難しい状況にあるといえます。
しかしながらお客さんから見れば、自社の商品、他社の商品はさほど大きな問題ではありません。
その商品が魅力的であるから問い合わせがくるのであり、旅行会社で働く人はもちろん全て知っているという前提で、問い合わせをしてくるものです。
旅行代理店のスタッフの本音としては、空席照会は簡単だけれども、現地に関する知識や情報などを聞かれても、正直全て応えることは難しいと思っていることもあるのです。
旅行会社のちょっとした言い分
旅行会社で働いているから、すべての国に旅をしたことがあるという人はまずいないといってもいいでしょう。
増してマニアックな場所やあまり問い合わせのこない場所であれば、全く知識がないエリアもあるのです。
確かに販売している全ての商品を勉強しておくことは当然のことですが、現実的には日々の仕事に追われて、なかなか難しい問題もあるものです。
つまり旅行者としても、気候、治安、時差といったようなガイドブックで調べられるようなことを、全て旅行会社に聞くことはあまり建設的ではありません。
よりもっと現地のことを詳しく知りたいのであれば、多方面を販売している旅行代理店を利用するのではなく、特定のエリアに長けている専門店を利用することも一つの方法です。
その方がより詳しく現地のことを知ることができます。
旅行者にとっても、このスタッフあまり詳しくないなと感じたら、それでも空席を優先して申し込みをするのか、じっくり相談をしたいのであれば旅行会社そのものを変えることもまた、一つの方法であるといえるでしょう。
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