複雑な空席照会

旅行の問い合わせした際には、あと何席残っているのか、気になる人も多いはずです。

 

それによって今日申し込みをするのか、明日申し込みをするのか決めようと思っている人もいます。

 

しかしながら「何席残っているのか」ということについて、正確に答えられないことも実はあるのです。

 

お客さんにとってみればなぜ残数が分からないのか・・・と疑問に思う人もいますが、空席照会には複雑なカラクリがあるのです。

 

そこで今回は、そんな空席照会のカラクリについてご紹介していきます。

飛行機の席はいろいろな要素から成り立つ!

飛行機の座席は、実に色々な要素から成り立っています。

 

いわゆるマイレージ専用の枠、格安航空券の枠、普通運賃の枠、特定の旅行代理店に割り当てられている枠など、すべてこれらは航空会社がコントロールをしています。

 

旅行代理店は、基本的に旅行の商品として割り当てられている枠の中を空席照会するようになっており、飛行機の全体からみた具体的な残席は分からないものでもあるのです。

最大9席までの表示

飛行機の空席を照会する航空端末は、基本的に最大9席しか表示がされないようになっています。

 

つまり9席以上は未知数であり、10席なのか15席なのか、実際に手配をしてみないと、旅行代理店のスタッフも分からないのです。

 

逆に言えば9席以下であれば、具体的な数字が表示されるので、残り5席、3席といった具合に分かりますが、9席以下であれば、余裕があまりないという認識が、旅行代理店では一般的です。

 

航空端末は他の旅行代理店でも共通のものであり、残数も共有しています。

 

例えば残り3席の場合、他の旅行代理店に3席予約が入ってしまえば、他の代理店では満席となってしまうのです。

 

つまり9席以下の表示となった場合は、早い者勝ちともいえる段階に入っているといえます。

9人以上の予約はどうする?

旅行代理店の共通の航空端末では、基本的に空席状況は最大9席の表示しかされないことになっています。

 

最大9席の表示しかされないのであれば、12人の問い合わせがきた場合はどのようにしたらよいのでしょうか?

 

一般的には12名全ての名前を航空端末に入れて手配をしていくことが一般的です。

 

しかし11席とれたけれど、あと1席とれない場合、そこで諦めるのはいささかもったいない気もするものです。

 

この場合旅行代理店は、航空会社に航空端末上であと1席どうにか旅行の枠としてもらえないか・・・というようなメッセージを送ったり、時には電話をして交渉をします。

 

状況次第ですが、すごく混雑をしていない限りは、あと1席くらいであれば航空会社がコントロールをして譲ってもらえることも多いものです。

空席状況が明確に分かる場合

空席照会をするにあたって航空端末を使う以外に、その旅行代理店のみに割り当てられた座席が存在する場合があります。

 

その航空会社に売り上げを伸ばしている旅行代理店や大手などに、割り当てられているものであり、どの旅行代理店にも存在するものではないのです。

 

その旅行代理店のみに割り当てられているものであることから、他の代理店に座席を取られてしまう心配がなく、実数として空席が分かるので、非常に空席照会がしやすいメリットもあります。

 

しかしこの割り当てられている席があるということは、航空会社からある意味で評価されている旅行代理店でもあるのです。

 

つまり基本的には余らせてしまったり、売れ残りは避けたいものであり、全て売り切ることが前提となります。